デカフェをリニューアルした理由
ブログを読んでくれている皆様、大変ご無沙汰してしまいました。3代目です。
前回の投稿から早3ヶ月。毎度同じ台詞をタイプしているような気がしますが、時の流れは早いです。
その間にあったできごとなのですが、GW明けに当店の珈琲を一部リニューアルしました。デカフェ(カフェインレス)のラインナップを変更したのです。これまではコロンビア1種類でしたが、このたびコロンビアの取り扱いを終了しブラジルとエチオピアの2種類を新たに取り扱っています。
リニューアルのお知らせはSNSでも触れていて、ECサイト「珈風~coffuu~」含め販売は続いているのですが、肝心なことがお伝え出来ていないまま少し時間が経ってしまいました。
「なぜデカフェ(カフェインレス)珈琲をリニューアルしたのか。」
今回のブログではその理由についてお話します。
デカフェ加工会社さんの事業撤退
2022年の年明け、寒さが厳しくなる頃、デカフェ加工をしてくれていた会社さんがデカフェ加工事業から撤退するというお知らせが来ました。水と二酸化炭素のみで加工をする唯一無二の技術で生まれたデカフェは、お客様からの評判もよかったので非常に残念で、僕自身「まじか!どうしよかな!」と一瞬悩んだことを思い出します。
でも「デカフェの取り扱いをやめる」という考えはありませんでした。
デカフェの取り扱いを始めてから、決して多くはないけど確かに喜んでくれる人がいるのがすごく嬉しくて、引き続きそんな珈琲をご提供したいと思えたことが大きな理由です。
もう一つは、扱う豆が変わっても、僕たちの持っている焙煎機ならきっとお客様に喜んでもらえる味を生み出せるという自信があることも、取り扱い終了ではなくリニューアルという未来を想像できた理由です。
これまでのデカフェはもうないけれど、それでも自信を持てるデカフェを見つけて、お客様にご提供したい。むしろこの機会を活かしてデカフェ第2章を始めようじゃないか。
かくして、取り扱い開始から半年にしてデカフェのリニューアル作戦が始まりました。
デカフェにも選べる楽しみをご提供したい
それからしばらくは色んなデカフェ生豆を取り寄せたり、実際に色んなロースターさんが焙煎したデカフェを買って飲み比べをしたり、自由研究期間が続きました。
その時に思ったんです。
「デカフェ珈琲豆ってお店で買う時にあんまり選択肢がない」
珈琲って色んな楽しみ方がありますが、その1つは“選ぶ”楽しみだと思っています。
「こないだあれ飲んだから今度はこれ飲んでみよう」
「こないだのよりもうちょっと苦めの珈琲がほしい」
普段店頭でお客様とする何気ないやり取りが、デカフェでは生まれない。それは少し寂しい。
デカフェを飲む方にも、普通のコーヒーと同じように、好みの味を見つけたり、味の違いを感じたり、楽しみながら飲んでいただきたいと考えたからです。まだまだ、というかおそらくこれから先も、デカフェ自体は少数派の飲み物で、複数の種類を取り扱っている珈琲屋さんは少なく、取り扱い自体が無いところもあります。だからこそデカフェを複数ご用意することで、デカフェしか飲めない方にもコーヒーの“選ぶ”楽しさを感じてもらえたらと思いました。
味を引き出す焙煎が出来れば、デカフェでも苦味のあるものや酸味のあるもの、それぞれの違いを楽しんでもらえます。
実際焙煎後に飲み比べてみましたが、しっかりと個性もあって自信を持ってご提供できる仕上がりになりました。当店のベテラン焙煎士も「普通の珈琲と変わらないね」とつぶやくほど、これは自信作です。
まずは2種類から。
苦味が特徴のブラジルとフルーティーな酸味が特徴のエチオピアをご用意しています。
少し先になるかもですが、もう1種類増やしたいと思っています。
「今日はどの珈琲飲もうかな♪」
デカフェを飲む方にも、当たり前のようにそんな楽しみを感じてもらえるように、必要としてくれる方にしっかりと届けられるように、まだまだ頑張ります。